
FXでは、チャートを見ている時間が長いほど、
いろいろなものが見えてきます。
値動き。
含み損益。
直近高値や安値。
サポートやレジスタンス。
ローソク足の形。
ただ、
ポジションを持ったあとは少し景色が変わります。
たとえば、含み損が出た時。
-1,000円。
-2,500円。
少し戻って、
-800円。
また下がって、
-3,000円。
こうなると、
どうしても数字が気になってきます。
「戻るかな」
「もう少し待とうかな」
チャートを見ているつもりでも、
気づけば損益の数字ばかり見ている。
では、
少し試してみましょう。
いきなりですが、500円玉を消します
これから、
500円玉を消します。
この500円玉、
平成のものですね。
位置だけではなく、
向きも何となく覚えておいてください。
では、いきます。

消します。

……。
ありますね。
失敗しました。
思ったより手強いです。
もう一度だけやります。
今度こそ。

……。
やっぱりあります。
500円玉を消すマジックは、
失敗しました。
すみません。
ただ。
本当に、何も消えなかったでしょうか?
一枚目の写真を、
もう一度見てみてください。
赤いペン。
イヤホン。
腕時計。
千円札。
そして、
500円玉。
いろいろなものがありました。
二枚目では、
500円玉はそのままです。
でも、
赤いペンがありません。
三枚目。
500円玉は、
まだあります。
その代わり、
イヤホンも、腕時計も、千円札も消えています。
ちなみに、
メモは残っています。
最初に引いた赤い線
FXに戻ります。
エントリーする前、
チャートにラインを引くことがあります。
「ここを割ったら損切りする」
自分の考えが間違っていたと判断する位置です。
赤いペンで、
そのラインを引いたとします。
エントリーした時点では、
ちゃんと覚えています。
ところが、
含み損が増えてくる。
-2,000円。
-4,000円。
「あと少し戻れば」
「ここで切るのはもったいない」
そんなことを考えているうちに、
最初に決めたラインが少しずつ曖昧になります。
チャート上には残っていても、
自分の中では消えている。
さっきの赤いペンみたいに。
聞きたくないものは、聞こえなくなる
二枚目には、
イヤホンもありました。
三枚目では、
なくなっています。
FXでも、
ポジションを持ったあとに似たことがあります。
エントリーする前なら、
いろいろな可能性を考えられます。
「上に行くかもしれない」
「でも、このラインを割ったら下かもしれない」
どちらも見ている。
ところが、
買ったあとに価格が下がると、
少しずつ聞こえる情報が変わってきます。
上がる材料は気になる。
自分と同じ目線の分析も気になる。
でも、
下がる可能性を示す情報は、
あまり見たくなくなる。
もちろん、
他人の意見に振り回される必要はありません。
ただ、
自分のポジションに都合の悪い情報だけを無意識に遠ざけているなら、
少し注意が必要です。
情報そのものが消えたわけではありません。
こちらが、
聞かなくなっただけです。
残っているのに、見なくなるものもある
ここで、
机の上のメモです。
これは、
最後まで消えていません。
なぜ入るのか。
どこで間違いを認めるのか。
どこまで狙うのか。
実際に紙へ書くかどうかは別として、
エントリー前には何らかの考えがあったはずです。
ところが、
ポジションを持つと人間は少し変わります。
含み益なら、
「もっと伸びるかもしれない」
含み損なら、
「きっと戻る」
最初に考えていたことより、
今持っているポジションに都合のいい理由を探し始める。
すると、
最初の計画が少しずつ見えなくなります。
面白いのは、
メモそのものは消えていないことです。
そこにある。
書いてある。
それでも、
見なくなることはあります。
大事なものは、
消えないまま見えなくなることもあるんですね。
いつの間にか、見る時間軸まで変わる
腕時計もありました。
これも、
FXでは少し意味があります。
たとえば、
5分足を見てエントリーした。
ところが、
含み損になった。
すると1時間足を見る。
1時間足でも都合が悪ければ、
今度は日足を見る。
「日足ではまだ上昇トレンドだから」
もちろん、
複数の時間軸を見ること自体は何も悪くありません。
ただ、
損切りしたくない理由を探すために時間軸を変えているなら、
少し話が違います。
最初は、
どの時間軸で何を見ていたのか。
それまで分からなくなることがあります。
最後に消えるもの
そして、
千円札。
ここは、
あまり説明しなくても分かると思います。
でも、
目先の含み損ばかり見ている。
その間に、
損切りラインが曖昧になる。
都合の悪い情報を聞かなくなる。
最初の計画を見なくなる。
見る時間軸まで変わる。
それでも、
目の前では損益の数字が動き続けています。
「あと少し戻れば」
「せめて建値まで」
その数字だけは、
ずっと見えている。
そして気づいた時には、
本当に守りたかった『資金』の方が減っている。
500円玉は、最後まで消えなかった
今回、
500円玉を消すことはできませんでした。
最初から最後まで、
そこにありました。
だから、
ずっと見てしまった。
FXでも、
含み損益は画面に表示されています。
見ようと思えば、
いくらでも見られます。
でも、
その数字ばかり追っているうちに、
損切りライン。
自分に都合の悪い情報。
最初の根拠。
時間軸。
資金管理。
そういうものが、
少しずつ視界の外へ出ていくことがあります。
中には、
メモのようにそこに残っているものもあります。
消えてはいない。
ただ、
見なくなっている。
派手には消えません。
音もしません。
一つずつ。
静かに。
見ていないところから消えていく。
……ところで。
見えていたものと、大事だったもの。
同じでしたか?





で本来、FXはシンプルに勝てます【実例&証拠画像あり】のアイキャッチ画像-1024x471.jpg)