
「勝率90%」
「強そう」
「そう思う?」
「思うでしょ。10回やって9回勝つのよ?」
「じゃあ、勝率40%なら?」
「弱そう」
「まだ何も聞いてないのに?」
「40%って聞いた」
「それだけで決めるの?」
「十分じゃない?」
「勝率だけでは、どっちが儲かるか分からないよ」
「でも確率って、そんなに信用できる?」
「どういう意味?」
「宝くじ。当たる確率なんてものすごく低いのに、実際に当たってる人いるじゃない」
「低確率でも起きることはあるよ」
「じゃあ、私たちが出会った確率は?」
「今度は何の話?」
「世界中にこれだけ人がいるのに、今こうして会ってる」
「まあ、かなり低そうだね」
「でも起きた」
「起きたね」
「宇宙人だって、もう地球に来てるかもしれない」
「ずいぶん遠くまで来たね」
「未来人だっているかもしれない」
「勝率の話してたよね?」
「してるわよ」
「本当に?」
「たぶん」
「もう不安なんだけど」
「じゃあ最初に戻る?」
「戻れるかな」
ここでは、まだ勝率しか見ない
「じゃあ聞くけど」
「うん」
「10回中9回勝つ人と、10回中4回しか勝たない人なら、どっちが強いと思う?」
「それだけじゃ分からない」
「じゃあ、あなたならどっちにお金を預ける?」
「条件による」
「逃げた」
「逃げてない」
「普通は9回勝つ方でしょ?」
「普通はそう思うかもしれないね」
「でしょ?」
「でも、それだけじゃ決められない」
「じゃあ4回しか勝たない人に100万円預けられる?」
「勝つ時にどれだけ取って、負ける時にどれだけ失うかが分かればね」
「また条件増えた」
「必要だから増えてる」
「FXって面倒ね」
「そこは否定しない」
低い確率は、無視していいのか
「じゃあ宝くじは?」
「急だね」
「当たる確率、すごく低いでしょ?」
「低いね」
「でも、誰かは当たってる」
「当たってるね」
「じゃあ確率が低くても、勝つことはあるじゃない」
「もちろんあるよ」
「ほら」
「でも、“誰かが当たった”ことと、“買う側に有利か”は別の話だよ」
「また別の話」
「本当に別だから」
「でも当たった人からすれば、100%当たったのよ?」
「その人の結果としてはね」
「じゃあ確率なんて、結果が出たあとなら意味ないじゃない」
「だから、結果が出る前に使うんだよ」
「……それは少しずるい」
「確率に文句言わないで」
起きたことには、どんな意味があるのか
「私たちが出会った確率って、どれくらいだと思う?」
「知らない」
「世界中に何十億人もいて」
「うん」
「その中で同じ時代に生まれて」
「うん」
「同じ場所で会って」
「うん」
「今こうして話してる」
「うん」
「たぶん1%どころじゃないでしょ?」
「まあ、かなり低そうだね」
「でも起きてる」
「起きてるね」
「じゃあ、“確率が低いから起きない”って考え方は間違ってるじゃない」
「そんなこと言ってないよ」
「言ってるようなものよ」
「低確率でも起きる。でも、低確率だから有利になるわけじゃない」
「でも私たちは出会った」
「そこをFXに持ち込まないで」
「ロマンがないわね」
「相場にロマンを持ち込むと、大体ろくなことにならない」
「そういうところよ」
「何が?」
「モテないところ」
勝つ回数と、残るお金
「じゃあ、今度は数字で見よう」
「また計算する気?」
「今度は簡単だから」
「その言葉、信用していいの?」
「10回トレードするとする」
「はい」
「勝率40%」
「もう弱そう」
「4勝6敗」
「負け越してるじゃない」
「でも、勝つ時に3万円取る」
「4回で12万円」
「負ける時は1万円」
「6回で6万円」
「差し引き6万円プラス」
「……」
「勝率40%」
「今のはちょっと嫌い」
「数字に好き嫌いある?」
「あるわよ」
「じゃあ勝率90%」
「それよ」
「9回勝つ」
「1回1万円なら9万円」
「そう」
「ほら、強い」
「でも残りの1回で10万円負ける」
「……」
「差し引き1万円マイナス」
「その1回だけ急に10万円負けるの、やめてくれる?」
「相場に言って」
「9回も勝ったのに?」
「9回勝ったことと、お金が増えたことは同じじゃない」
「なんか納得いかない」
「損益は納得してくれなくても計算されるよ」
可能性がある。それだけで十分なのか
「宇宙人っていると思う?」
「なんで今その話になるの?」
「いいから」
「いる可能性はあると思う」
「見たことないのに?」
「見つかっていないことと、存在しないことは同じじゃないから」
「ほら」
「何が“ほら”なの?」
「可能性が低くても、捨てちゃダメってことでしょ?」
「可能性があることと、そこにお金を賭けるべきかは別だよ」
「また“別”なのね」
「便利だから使ってるわけじゃないよ」
「でも宇宙人、もう地球に来てるかもしれないじゃない」
「可能性だけなら何でも言えるよ」
「あなたが考えてるような姿とも限らないし」
「そこまで行くと確認しようがない」
「FXも未来は確認しようがないでしょ?」
「……」
「何?」
「今のは少しうまい」
「でしょ?」
「でも、だからこそ確率と損失を考えるんだよ」
「褒めたと思ったら、すぐ戻るのね」
勝率の数字からは見えないもの
「じゃあ、一度整理しよう」
「結局、勝率以外に何を見るの?」
「平均利益」
「はい」
「平均損失」
「はい」
「最大ドローダウン」
「急に難しくなった」
「簡単に言えば、負ける時にどれくらい大きく負けるか」
「それなら分かる」
「あとは、どういう負け方をしているか」
「どういう負け方?」
「小さく負けているのか。損失を抱えて、たまに大きく負けるのか」
「勝率90%でも?」
「むしろ勝率が高い時ほど、そこは見たい」
「疑り深いわね」
「お金を預けるならね」
「でも勝率90%って表示されてたら、普通そこを見るでしょ?」
「見るね」
「じゃああなたも見てるじゃない」
「見ることと、それだけで決めることは違う」
「また“違う”」
「今日はずっとそれを説明してる」
もし、未来が分かるとしたら
「未来人が来たとする」
「来たんだ」
「来たの」
「で、その未来人は何て言うの?」
「“あなたは次の10回、9回勝ちます”」
「うん」
「それなら、やるでしょ?」
「その未来人、本物?」
「そこ疑うの?」
「未来人を名乗ってるだけかもしれない」
「未来人詐欺?」
「ありそうじゃない?」
「未来から来てまで詐欺するの?」
「時代が変わっても、人間はそんなに変わらないかもしれない」
「じゃあ何を聞く?」
「未来のドル円」
「やっぱり聞くんじゃない」
「聞くだけ」
「で、教えてくれたら?」
「たぶん信じない」
「未来人なのに?」
「未来人だから」
「意味分からない」
「未来を知ってる人が、わざわざ私たちに教えに来る理由が分からない」
「じゃあ、何しに来たのよ」
「それを今考えてる」
「……あなた、未来人じゃないでしょうね」
「なんでそうなるの?」
「さっきから妙に未来の話に詳しいし」
「詳しくないよ」
「未来人って、みんなそう言うのかも」
「それ、誰から聞いたの?」
「……」
「何?」
「今の質問、ちょっと嫌ね」
「どうして?」
「未来人じゃないと、答えを知らない聞き方したから」
「……」
「……」
「あなたこそ、本当に今の人?」



で本来、FXはシンプルに勝てます【実例&証拠画像あり】のアイキャッチ画像-1024x471.jpg)

