FXで「入らない」を選んだ8年前の自分。ノーエントリー動画を今、見返す

この動画は8年前に公開して、再生回数は299回。

たぶん最後まで見た人は、
その中でもかなり少ないと思います。

なので8年後の私が、
最後まで見ます。


BGMしか流れません。

何もしゃべりません。

そして、
結論を先に言うと。

最後までエントリーしません。

利益0円。

損失0円。

取引回数0回。

10分かけて、
何も買わず、
何も売らない動画です。

今考えると、
YouTubeとしてはなかなか攻めています。

久しぶりに再生してみます。

FXでエントリーしない判断|8年前のノーエントリー動画を実況する

「久しぶり」

当然、
返事はありません。

動画の中の私は、
無言です。

0分20秒。

チャートを見ています。

「ここ、
入らないの?」

入らない。

0分40秒。

まだチャート。

「まあ、
まだ40秒だからね」

1分00秒。

別の時間軸を見ています。

「お。
今度こそ何か見つけた?」

見つけたかどうかは分かりません。

しゃべらないので。

そして、
入らない。

1分30秒。

まだ見ています。

「え?」

「まだ入らないの?」

入らない。

ちょっと面白くなってきました。

勝ったトレード動画なら、
このあたりでそろそろ注文してほしいところです。

でも、
8年前の私は動きません。

FXで「待つ」ことが難しいのは、何も起きない時間が長いから

2分00秒。

まだポジションはありません。

「YouTubeだぞ?」

何も起きません。

2分30秒。

またチャートを確認しています。

「そろそろ何か起こさなくて大丈夫?」

大丈夫ではなかったのかもしれません。

再生回数は299回です。

でも、
今見ると、
ここが妙に気になります。

何も起きない時間が長い。

実際のFXって、
たぶんこっちなんです。

注文する。

利益が伸びる。

決済する。

そんな場面だけ切り取れば、
トレードはずっと動いているように見えます。

実際には、
待っている時間の方が長い。

「まだ?」

待つ。

「ここは?」

待つ。

「今ちょっと動いたけど?」

それでも待つ。

これが地味に難しい。

チャートを開いていると、
何かしたくなるからです。

せっかく見ている。

せっかく分析した。

だったら、
どこかで入らないともったいない。

そう思い始める。

でも、
相場からすれば知ったことではありません。

こちらが3時間チャートを見ようが、
条件が来ていなければ、
来ていない。

「待つ」は何もしないことではなく、
何もしないまま待ち続けること。

言葉にすると似ていますが、
実際にやるとかなり違います。

FXは1分足だけでエントリーを決めない|複数時間足を見ても、まだ入らない

3分00秒。

また時間軸を変えています。

「まだ見るの?」

見ます。

「1分足で良さそうなら、
もう入れば?」

入りません。

今の私が見ても、
ここは変わっていません。

短い時間足だけなら、
いくらでも入りたくなる場所は出てきます。

上がった。

反発した。

陽線が出た。

少し抜けた。

その瞬間だけ見れば、
何かしら理由は作れます。

でも、
時間軸を広げると、
単なる途中だったりする。

1分足ではチャンス。

5分足では微妙。

さらに上を見ると、
もっと微妙。

「8年前から、
一応そこは見てたんだな」

動画の中の私は、
何も答えません。

代わりに、
またチャートを切り替えます。

「はいはい。
画面で答えるタイプね」

FXでサポート・レジスタンスまで待つ|4分10秒、突然チャートを閉じる

4分00秒。

まだチャート。

「ここまで4分。
注文ゼロ」

そして、
その少し後。

4分10秒前後。

突然、
チャートが消えます。

「え?」

出てきたのは、
Paint。

「そこで絵を描くの?」

8年前の私は、
白い画面に線を描き始めます。

上がる。

少し揉む。

横にラインを引く。

「入るんじゃなくて、
説明を始めた」

4分50秒前後。

赤い横線が増えます。

値動きは、
その間にいます。

「ここを見てる?」

当然、
返事はありません。

でも、
図を見ると意図はかなり分かります。

今すぐ方向を決め打ちしたいのではなく、
どこまで来たら判断するのかを整理しています。

サポート。

レジスタンス。

抜けるのか。

止まるのか。

抜けたあと走るのか。

一度戻るのか。

「そこまで待つの?」

待つようです。

「先に入った方が早くない?」

それは早いです。

良いかどうかは別ですが。

FXでは、
方向が合っていることと、
今ここで入っていいことは同じではありません。

上がると思う。

だから買う。

ではなく、

上がると思う。

でも、
ここではまだ買わない。

この一段が入ります。

FXではトレンドラインを引いた後に「どうなったら入るか」を考える

5分30秒前後。

図に矢印が加わります。

上へ行く場合。

下へ行く場合。

「両方考えるんだ」

ここも今見ると面白いところです。

未来を当てる図ではありません。

こうなったら、こう見る。

その準備に近い。

6分00秒。

また書き足しています。

「まだ注文しない?」

しません。

「今、
完全にFX動画じゃなくてお絵描き動画だけど」

それでも、
注文しません。

7分30秒前後。

今度は、
さらに上へ伸びた場合の形まで描いています。

上のライン。

そこへ向かう値動き。

その後の反応。

「なるほど。
当てたいというより、
来た後を見たいのか」

8年前の自分が当時、
そこまで明確に言語化していたかは分かりません。

ただ、
映像には残っています。

線を引いた。

だから入った。

ではない。

線を引いた。

だから、そこへ来るまで待った。

この違いは大きいです。

トレンドラインも、
サポートラインも、
未来を保証するものではありません。

「この線を引いたから反発する」

ではなく、

「この辺まで来た時に、
どう動くのかを見る」

そのための目印です。

8分50秒、チャートに戻る|今度こそFXでエントリーする?

8分40秒。

まだPaintです。

「そろそろ戻ろうか」

8分45秒前後。

Paintからチャートへ戻る途中、
Windowsのタスク切替画面が出ます。

「……これもやってたな」

XMのリアルトレード画面。

当時見ていたPDF。

動画の一覧。

実はこれ、
偶然ではありません。

8年前の私は、
わざと見せています。

何を見せたかったのか。
今見ると、なんとなく分かります。

気になる方は、
8分45秒あたりを一度止めて見てみてください。

「で、
今度こそチャートに戻る?」

8分50秒前後。

チャートに戻りました。

「来た」

「今度こそ入る?」

……

入りません。

「え?」

「ここまで説明して?」

入りません。

この動画、
本当にノーエントリーです。

タイトル詐欺ではありません。

むしろ、
忠実すぎます。

FXのノーエントリーは「何もしなかった」ではない

9分00秒前後。

また画面が変わります。

今度は文章を書き始めます。

「最後に何か言うの?」

しゃべらないので、
文字です。

そして、
9分台。

画面に出てくるのが、
この意味の言葉です。

分からない時は、エントリーしない。

「……」

ここで、
8年前の自分が初めて答えたような気がしました。

声ではありません。

文字ですが。

動画の最初から、
ずっとやっていたことです。

時間足を見る。

ラインを見る。

シナリオを描く。

待つ。

それでも分からない。

だから、
入らない。

「今日、
何もしてないじゃん」

昔の自分にそう言おうと思いました。

でも、
ここまで見たら言えません。

何もしていないわけではない。

入る条件があるかどうかを確認して、
なかったから入らなかった。

それも判断です。

ポジションを持った時だけが、
トレードではありません。

注文ボタンを押さなかったことにも、
理由がある。

8年前のFXトレードを今見ると、変わったこともある

ここまで見て、
8年前と今で全部同じなのか。

もちろん、
そんなことはありません。

今なら、
もっと早い段階で
「今日はここまで来るまで見なくていい」
と切る場面もあると思います。

昔より、
分析を増やすことより、
見なくていいものを減らす方を意識するようになりました。

動画を見ると、
当時はかなり色々見ています。

複数時間足。

インジケーター。

サポート・レジスタンス。

トレンドライン。

シナリオ。

「8年前の俺、
結構見るね」

……

「ちょっと頑張りすぎじゃない?」

そして、
9分台の画面を見る。

そこには、

「頑張りすぎず」

という文字まで出てきます。

「自分で言ってた」

8年前の自分に、
先に注意されました。

8年前から変わっていなかったのは、FXで無理に入らないこと

一方で、
正直これは少し意外でした。

昔の動画を見る前は、
もっと雑な自分が出てくると思っていました。

「そこ入るの?」

「今ならやらないな」

そんなことを、
今の自分が偉そうに言う記事になると思っていました。

ところが。

入らない。

ずっと入らない。

「8年前のお前、
思ったよりまともだな」

……

「褒めてるぞ」

もちろん返事はありません。

でも、
今の自分から見ると、
ここは面白い発見でした。

チャートの見方は変わった。

判断の速さも変わった。

不要だと思うものも増えた。

それでも、

分からないなら無理に入らない。

そこは、
少なくともこの動画の頃から残っていました。

FXで勝つために「エントリーしない動画」を今あえて見る理由

10分00秒。

動画も終わりに近づきます。

画面には、

「むりせず」

と残っています。

「8年前の俺、
最後まで地味だな」

そして、
最後にもう一度チャート。

結局、
注文はありませんでした。

利益0円。

損失0円。

取引回数0回。

YouTube的には、
かなり弱い結果です。

299回。

たぶん、
最後まで見た人はもっと少ない。

でも、
8年後に見返したら、
勝った動画より少し気になりました。

勝ったトレードには、
利益が残ります。

負けたトレードには、
反省点が残ります。

では、
何もしなかったトレードには、
何が残るのか。

……

たぶん、
判断です。

「お疲れ」

8年前の自分は、
最後まで何もしゃべりません。

でも、
10分11秒見終わった今は、
最初より少しだけ違って見えます。

何も言っていない。

何も注文していない。

それでも、
かなり喋っている。

入らなかった、という判断で。

8年前のノーエントリー動画をYouTubeで見る