システムトレードは勝てない?

エクセルでシステムトレードのソフトを自作する

私も少しやったことあります。

例えば、COTレポート(Commitment Of Tradersreport)を利用して
先物取引の集団心理を分析して勝とうとして、エクセルにデータを投入してました。

どうすれば、バックテストの結果がよくなるかとか、パラメータをいじって
遊んでましたし、楽しかったですね。

色んな書籍を読みましたし、ネットでも調べました。
有益な情報が得られるブログを読みましたし、いくつかのソフトも試しました。

でも、完全なシステムトレードはやっていませんでしたし、
注文も決済も、思いっきり、裁量していましたね。

結局、シストレでは大きく勝てないことに
気付いてしまったからなんですよね。

これは地震予知やタイムマシンと似ています。
理論的には可能だけど、現実には不可能であると。

システムトレードの初めの一歩は、シストレだけでは勝てないことに気づくこと

「システムトレードや自動売買のロジックが通用する(してた)のは、
バックテスト(作り上げた過去)だけですよ?これからはどうするんですか?」

「結果が良くなるように、後付けでパラメータをいじってるんですよ?
(カーブフィッティング)」

リアル口座とデモ口座では運用結果が変わってくるのですよ?
(ヒストリカルデータ・スプレッド・約定能力)」

「運用している口座開設先によって、全く異なる結果になるのがEAですよ?
(スプレッド・約定能力)」

「システムが出した指示だからという理由で、
マイナスに転ずるかもしれない含み益に耐えれるんですか?」

「システム通りに従って、一日に何度もSNSをチェックするみたいに、
チャートチェックしながらキープするんですか?」

「パンローリングなどの専門書籍で勉強したり、
トレードの裁量スキルを磨くことから逃げていませんか?」

「完璧な自動売買プログラムが作れるなら、大手金融会社が既にやっていると
思いませんか?」

「システムトレードで勝てるなら、それを使って自分が稼げば良いと
普通は考えませんか?」

「不動産投資の勧誘とか、いきなり電話かけてきて
そんな上手い儲け話が、この世にあると本気で信じますか?」

「国内業者並みのスプレッドで約定力にも優れた公正なFX業者は
仕組み上存在しないのに、あると錯覚させられているとなぜ気づかない?」

でも、FXだと信じてしまう・・・。気付かない振りをして・・・。

・・・ラクしてFXで勝ちたいから。

システムトレードの世界ランキング1位「LTCM」は最後にどうなったか?

ところで、ロングターム・キャピタル・マネジメント
(Long Term Capital Management。LTCM)が破綻した話を知っていますか?

1924年に運用を開始したヘッジファンドです。

海外で投資・経済・金融のプロ中のプロを集めたIQの高い集団が、
絶対完璧な必勝の投資方程式を作ろうと試みたのです。

この集団はソロモン・ブラザーズの債権トレーダが設立したのですが、
ノーベル賞受賞者が2人も所属し、FRB(アメリカ中央銀行)の元副議長も所属していました。

まさに夢のような組織。

そして、絶対に儲かる投資方程式が発表されたんです。

それは、気象の分析からはじまり食物の生産、交通状態、人口の増減
ありとあらゆる投資に関係するものを完璧に分析しあみ出された方式。

「ドリームチームの運用」と呼ばれ、
世界各国の金融機関や機関投資家、富裕層などから巨額の資金を集めました。

ノーベル経済学賞を受賞した2人によって「数学的に正しいと証明された」ロジックである
「ブラック・ショールズ方程式」を使って、投資を始め、いざ運用開始です。

出だしはありえないくらい好調でした。

当時のハイテクコンピューターも足元にも及ばないほど完璧。
そして、言うまでも無いですが、もちろん的中。全戦全勝。

数兆円規模のお金を生み出し、
この世に出来ないものは無い事を完全に証明したんです。

そして、この分析方法は、今の株取引市場にも大きく影響を及ぼし
チャートなどなど、全世界にあらゆる原型の数々を作る事になっているんです。

そして、もちろんこの方程式は、完璧に動作し
確実な投資法として世界中に広まったんですね。

しかし、崩れ去りました。あっけなく。
数十年保たれた完璧な方式が。

世界最高峰の頭脳を寄せ集めて、導き出したロジックのはずなのに、
途中で予測が大きく外れ、投資に失敗し、組織が実質破綻しました。

ある程度の投資の本を読んでいる人なら、知っていると思いますが、
この話は、投資の世界ではあまりにも有名な話です。

では、これは一体何なのか?

このようなプロ中のプロですら、勝ち続けることはできないのに、
その辺のなんちゃって投資家やら商材屋が作った自動売買ツール(EA)や
システムトレードが信用できるレベルには値しないということです。

ほとんどが子供の玩具。トイレベルですよ。
商店街にある商材屋と同じ。

よく考えてもらえば分かることなのですが、
売るためだけのFX情報商材をトレードに利用したって、稼げるのは販売者だけです。

重要なのでもう一度言います。

この世に勝ち続けれるシステムトレードなんて、一部を除いて存在しません。

超天才プログラマーが組んだスーパーロジックでも無理です。
機械的な自動売買のようなトレードでは勝ち続けることは不可能です。

将棋やチェスですら、人工知能が人間に勝てるようになったのは
つい最近の話だし、それは世界最新のサイエンスとテクノロジーですよ。

プログラミングの桁が違います。

一般の日本人が、将棋よりも複雑系とされる外国為替相場に対し、
その辺に売っているパソコンでロジック組んで戦うって・・・。

はっきりいって無謀すぎる。
なぜ、こんな単純なことに気づかないのか不思議です。

ないことが既に証明されているのに、なぜ探し回るのか・・・

FXシステムトレードを検証する。成績ブログや検証ソフトは本当か?その評判はウソですよね?

シストレでも自動売買(EA)でも、ロジックとパラメータを日夜いじりまくったら、
偶然勝ちが続くことはあるかもしれませんが、おそらく裁量トレード以上の作業量になります。

(私は、システムエンジニアとしての職業経験がありますので、だいたい分かります)

要は、ほったらかしで勝てるロジックはないということです。

なので、そういうことが書いてあるブログは怪しいですね。
詐欺目的の可能性があります。

他者に認めてもらいたいがゆえに、見栄を張っているだけかもしれません。
(良くとれた自分撮りの写真をインスタやFacebookにアップしてる状態)

ウソを嘘と証明するのは難しいですからね。
(加工した顔写真と実物が全然違う)

成績の加工なんて簡単にできますし、実際にやっているブログも知っています。

今はレタッチソフト(画像加工ソフト)も無料で手に入るし、
やろうと思えば、なんでも出来ます。

見栄を張って、ウソを書いているブログも普通に存在します。

いずれにせよ、顔も知らない他人の事はあまり信用しない方が良いと思いますよ。
評判とか検証とか言いながら、適当な事を書いている自称、レビューブログだらけです。

ネット上だと匿名性を利用して、なんでも言えますからね。

・・・しかし。

自分の事は思いっきり信じた方が良いと思います。

自分の事を好きでいてくれる人の事は信じた方が良いと思います。

自分が好きな人も信じた方が良いと思います。

自分の味方は信じた方が良いです。

理由は自分が何かを疑うと、他人からも疑われると思い込むように
人間は出来ているから。

だから、FXで成功したいなら、強く勝てるイメージを持てば良いです。
自分を信じて、前に進めば良いです。

しかし、ネット上の赤の他人が書いたものとなると、
話は変わってきますので。

自動売買ソフト(EA)やシステムトレードではやはり勝てないのか?

資本主義社会において、一つの単調システムが勝ち続けるという事はありえません。
あれば、そのシステムそのものが破綻するからです。

巨大ヘッジファンドが景気の波を予測するコンピュータシステムを使って
勝てているのは、複数のシステムを手動(裁量)で使い分けているからです。

自動売買というシステムの運用に、高度な専門スキルを保有した人材を割り当てているのです。
システムをほったらかしにして、任せてなんかいません。

相場の状況に合わせて、常に最新化・最適化されたシステムとして
運用しているわけですね。

その意味では、システムトレードや自動売買システム(EA)でも勝てますし、
EAの運用で年利回りがプラスの人も実際に居ます。

しかしその前に、ホンモノを見抜ける能力と
システムを使いこなす能力が必要です。

だから、結局のところ重要となってくるのは「相場観」なんです。
つまり、EAやシストレで勝つには、裁量トレード能力が必要になります。

チャートマスターが何度も同じことを繰り返し言っているのも、
投資の「原理原則」と、この「相場観」こそが重要だからです。

しかし、なかなか伝わらない・・・。


追伸:1

EAやシストレは実は足し算です。
合計のロット(取引枚数)が増えれば、その分のリターンが増えるという足し算です。

(複利で運用すると、ドローダウンなどの不調時に、これまで貯めた利子は一瞬でドカンと吹っ飛びます)

でも裁量能力は掛け算なんですよね。
言っている意味分かりますか?

1.3倍成長した人が、さらに1.3倍成長するとどうなりますか?
人間のスキルアップは複利的にされます。

英語の例文を1つしか知らない人が、追加で1つ覚えたら2つ覚えたことになります。
さらにもう1つ覚えたら、3つの例文を知っていることになるのか?

机上ではそうですが、実際には足し算ではありません。

5キロ痩せた人が、さらに5キロ痩せるとしましょう。
単純に10キロ痩せたことになるのか?

数字上ではそうですが、実際には引き算ではありません。

分かりやすく説明します。
毎日毎日、10回腹筋してる人が1年経ったら、筋力はどれぐらいアップするか?

10回腹筋して筋力がアップしている状態で、さらに腹筋を積み重ねることになります。
筋力アップしたその状態で、さらに自分の体重を持ち上げることになります。

日々、筋力がリセットクリアされるわけではないので、
成長に成長が掛け算されながら、どんどん筋力がアップしていきます。

このように能力や体力は複利的に上がっていくものです。
英会話しかりダイエットしかりです。勉強や人脈もそうですね。

裁量トレード能力も複利的に上がっていきます。
いえ、能力だけではなくFXの場合は稼いでいくお金もどんどん積み上がっていきます。

運用するトレード資金そのものが増えるとどうなるか?
リターンが大きくなります。

ハイレバレッジがハイレバレッジを呼ぶことも不可能ではありません。
まさに富が富を生んでいる状態。

人類の資本主義社会の発展を見て言った偉大な言葉・・・。
あのアインシュタインが複利の効果をこう言っています。

「宇宙で最も偉大な力」


追伸:2

自動売買(EA)で仮に勝てても、それはあなたの実力ではありません。
しかもシステムが機能しなくなったら、途端に勝てなくなります。

裁量トレード能力がないと、システムトレードでは勝てません。

仮に一時的に勝てていたとしても、その理由は分からないし、負けるかもしれない。

いつ負けてもおかしくない。退場?
常にその「脅え」と「恐怖」が付きまとうことでしょう。