
「ボリンジャーバンドを使えば、ボックスが見つけやすくなる!」
なるほど。
では、質問です。
そのボリンジャーバンド、スクイーズの意味を正しく理解したうえで使っていますか?
スクイーズの上下に線を引く。ボックスが見える。さらに上位足でも意識される。
……話が早いですね。
ところが、掲載された実例をよく見ると、そもそもその黒枠の部分はスクイーズなのか?という疑問が出てきます。
今回取り上げるのは、Kou@ベーシストFX手法研究家。ボリンジャーバンド、水平線、ダウ理論などを使った手法を発信し、書籍やFX専門誌でも取り上げられている人物です。
私は以前から、この方のテクニカル分析の説明に疑問を持っていました。
その理由の一つが、本人名義で公開されているPDF『裁量トレードのススメ』の23〜25ページです。
今回はネットの悪口を集めて「怪しい!」と叫ぶつもりはありません。
本人が公開した教材を開き、実際の説明とチャートを見て、どこまで正しく言えるのか確かめます。
ついでに、Kouさんの評判、公開されている手法、実績の見方、無料講座や有料サービスまで整理します。
先に結論
- Kouさんは、ボリンジャーバンドと水平線・ダウ理論を使うFX手法研究家として活動している。
- 公開PDFは、スクイーズの上下に線を引き、ボックスを見つけやすくするという方法を紹介している。方法そのものを否定するわけではない。
- ただし、スクイーズの判断にはバンド幅の相対的な収縮を確認する必要がある。価格を黒枠で囲めることだけでは判断できない。
- 実例の黒枠には、バンドが広がって見える区間もある。スクイーズを目安に枠を引くという説明と、実際の枠の位置が整合しているかが疑問点。
- ただし、図だけで全区間のBandWidthを数値判定できるわけではなく、本人の全手法や利益実績が虚偽だと断定する材料ではない。
- 2024年のFX専門誌での手法解説や、2026年に案内されている投資助言サービスなど、活動そのものは確認できる。
Kou@ベーシストFX手法研究家とは何者?
Kouさんは「ベーシストFX手法研究家」の名で発信するFXトレーダー・手法研究家です。専門誌のインタビューでは、物理や統計の視点を使った検証と、ボリンジャーバンド・ダウ理論・水平線によるトレンドフォローを紹介しています。
2024年11月公開の『FX外国為替Online』のインタビューでは、ボリンジャーバンドを期間20、±1σ・±2σで表示し、ダウ理論に基づく押し安値・戻り高値に水平線を引いてブレイクアウトを狙うと説明しています。
この手法自体が珍奇というわけではありません。ボリンジャーバンドもダウ理論も、昔からあるテクニカル分析です。
問題は、使うことではない。
道具の名前を知っていることと、その道具を正しく説明できることは別。
私はそこを見たいんです。
Kou・ベーシストFXの評判は?良い評価と疑問点を整理
肯定的に評価できる材料|専門誌、書籍、継続的な手法発信
Kouさんは、無料講座だけでなくFX専門誌のインタビューや書籍、継続的な解説活動を行っています。自分の考え方を公に説明している点は、検証する材料があるという意味で評価できます。
もちろん、メディアに取り上げられたから勝てる、出版したから正しい、という話ではありません。
本を出している人間が全員正しいなら、世の中から誤植も絶版も消えているはずです。
気になる評価|宣伝の強さと説明の正確性は別問題
私が気になるのは、手法の宣伝量そのものより、宣伝の中心にある説明が、技術的に正確なのかという点です。
以前、当ブログのFX情報商材の検証記事でも、Kouさんのボリンジャーバンドの説明に疑問を呈しました。
その後も本人の活動は続いています。だからこそ、過去に抱いた違和感を、そのまま人物全体への断定にすり替えるつもりはありません。
今回は公開資料を使い、どの文章と図に問題があるのかを具体的に示します。
ベーシストFXのボリンジャーバンド手法を検証|スクイーズの説明は正しいか
ここからが本題です。
対象は、著者名が「ベーシストFX手法研究家 Kou」と記された2020年著作の公開PDF『裁量トレードのススメ』。以下で紹介するのはその一部公開版の本文23〜25ページです。
画像は比較検証に必要な範囲の資料として掲載します。引用箇所の著作権は原著作者に帰属します。以下の資料画像は、ページ番号を残した掲載用控えです。
資料23ページ|「スクイーズの上下にラインを引く」という説明

ここでは、ボリンジャーバンドのスクイーズの上下にラインを引くことを、ボックス認識の方法として説明しています。
ボックスを探す補助にバンドを使う。それ自体を否定するつもりはありません。
ここは正確に読んでおきたい。
Kouさんは「ボックスを描いたからスクイーズだ」と言っているわけではありません。先にスクイーズを見つけ、その上下の価格帯を目安にボックスを捉えよう、という説明です。
値動きの収縮を手掛かりに、価格の保ち合いを見つける。補助的な見方としては理解できます。
しかし、だからこそ確認したい。
次のページで黒枠を引いた場所は、実際にバンド幅が収縮したスクイーズなのでしょうか?
スクイーズはバンド幅の相対的な収縮。ボックスは価格が一定の高値・安値の間を往来する形。関連はあっても別の概念です。
今回問いたいのは両者を関連づけたこと自体ではなく、出発点となるスクイーズの判定が、掲載された実例と一致しているかです。
資料24ページ|実際のチャートにバンドを重ねる

24ページでは、同じチャートをローソク足のみの図とボリンジャーバンドを重ねた図で比較しています。
視覚的に分かりやすい? そこは分かります。
ただし、見やすいことと、スクイーズの判定が正しいことは同じではありません。
バンドがどこで収縮し、どこから拡大しているのか。ボックスを探す目安として使うなら、まずその区別が必要です。
ところが、スクイーズとして扱う区間の判定基準は、この図だけでは明確ではありません。
資料25ページ|黒い四角は本当に全部スクイーズなのか?

画像には、下降する相場に複数の黒い四角が並んでいます。
しかし、四角の中には、単なる値幅の小さい保ち合いと見られる部分もあれば、バンドが傾き、拡大しているように見える部分もあります。
もちろん、下降中だからスクイーズではない、とは言いません。下降トレンドの途中でもバンド幅の収縮は起こります。
繰り返しますが、Kouさんは「黒枠を引けばスクイーズになる」と言っているのではありません。スクイーズを見つけて、そこにボックスを引くという順番です。
それなら、なおさら。
この黒枠を引く前に、どの区間のバンド幅の収縮を確認したのでしょうか。
私なら、まずバンド幅の推移を確認します。拡大して見える区間を含めて枠を置くのであれば、その理由を説明してほしい。
「スクイーズの上下に線を引く」と教えるなら、その実例は本当にスクイーズなのか。
これが今回の核心です。
なお、PDFの静止画像だけでは各区間のBandWidthを正確に再計算できません。
黒枠すべてを誤りと断定するのではなく、説明に沿って黒枠を置いたと納得できる判定根拠が、図中に十分示されていないことを指摘しています。
本来のスクイーズとは?ボリンジャーバンドの基本定義
ジョン・ボリンジャーが考案したボリンジャーバンドは、価格の平均を中心に、標準偏差に応じた上下バンドを描くテクニカル指標です。
スクイーズの基本は、上下バンドが相対的に接近する、つまりBandWidth(バンド幅)が小さくなる状態です。

上の図をご覧ください。
スクイーズを判断する際に注目するのは、ローソク足が横ばいになっているかどうかではありません。
上下のボリンジャーバンドの幅が、相対的に狭くなっているか。
ここです。
緩やかなトレンドの途中でも、バンド幅が収縮することはあります。
逆に、チャートに四角い枠を描けたからといって、その部分がスクイーズとは限りません。
では、Kou氏の教材に掲載された黒枠はどうでしょうか。

スクイーズを起点にボックスを認識するという説明と、実際の図が一致しているのか?
BandWidth(バンド幅)は一般に「(上側バンド-下側バンド)÷中央バンド」で表現できます。判定には過去の幅との相対比較が重要です。
| 用語 | 見る対象 | 何を意味するか |
|---|---|---|
| スクイーズ | 上下バンドの幅 | 相対的にボラティリティが低い |
| エクスパンション | 上下バンドの拡大 | ボラティリティが高まりつつある |
| ボックス相場 | 価格の上限と下限 | 一定の価格帯を往来している |
スクイーズのあとに値動きが拡大することはありますが、どちらへ動くかまでスクイーズだけで確定するわけではありません。ブレイクに見せかけて逆方向へ進むヘッドフェイクもあります。
逆に、スクイーズ中のレンジ内で売買する手法が絶対に成立しないという話でもありません。ただ、狭い値幅を狙うならスプレッドなどの取引コストとの比較が欠かせません。
つまり「スクイーズなら絶対に逆張り禁止」「スクイーズなら必ずブレイクする」という単純な話ではない。
私が批判しているのは、そこではありません。
スクイーズを判断の出発点にするなら、その実例に収縮の根拠があるのか。
「バンドが狭くなったところを探す」という説明と「ここに黒枠を置きました」という実例がつながっているか。私が問うのはそこです。
「15分足のボックスは1時間足でも認識される」は本当か
資料23ページには、下位足でできたボックスが上位足でも認識される、という趣旨の説明もあります。
これも、条件付きなら分かります。
実際、ある価格帯が複数時間足で意識され、支持線・抵抗線として機能する場面はあります。
しかし、15分足で四角を描けたから、1時間足でも重要なボックスになるとは限りません。
上位足の一本のローソク足に吸収されてしまう小さな値動きもあります。何度も反応した価格帯なら重要度が増すこともありますが、それには別の根拠が必要です。
「見える」「認識される」「注文が集まる」「実際に機能する」。この4つは同じではありません。
線が引けたから市場が反応するのではない。市場参加者が実際に売買するから、価格が動くんです。
KouのベーシストFX手法は勝てる?今回の資料から分かる範囲
ここで、極端な結論を急ぐ人がいるかもしれません。
「スクイーズの説明がおかしい。じゃあKouは勝てない!」
……ちょっと待ってください。
そこまで言えば、今度はこちらが後出しジャンケンになってしまいます。
今回、確認できたのは特定の教材におけるスクイーズの説明と黒枠の実例との整合性に疑問が残ること、および上位足への一般化に別の根拠が必要なことです。
それだけで本人の取引成績や現在の投資助言サービスの実績まで否定することはできません。
逆に、利益実績が大きいと宣伝されているからといって、資料の説明が正しいことにもなりません。
どちらも独立した問題です。
「10万円を100倍」「約24時間で1,000万円超」実績はどう見る?
Kouさんの書籍や関連する紹介ページには、少額資金を短期間で大きく増やしたという実績が掲載されています。
また、投資助言サービスの公式ページでは、2025年10月8〜9日の約24時間に1,000万円超の利益を確定したと紹介しています。
これは本人・サービス提供側が公表している実績です。今回、私が取引履歴を独立に監査したわけではありません。
実績を読むなら、元本、ロット、レバレッジ、損失額、最大ドローダウン、対象期間、出金の有無まで見たい。
大きな利益のスクリーンショットは迫力があります。しかし、いくら失う可能性を引き受けて、その利益を得たのかが分からなければ、再現性は判断できません。
無料講座・LINE・口座開設と、現在の有料サービス
Kouさんは無料講座などを通じて手法を発信してきました。現在は、朝の相場シナリオや助言、週末レポートなどを案内する「Edge Signal FX」もあります。
有料の投資助言を提供すること自体は、悪いことではありません。無料コンテンツから有料サービスへ案内することも、それだけで不誠実とは言えない。
私だってアフィリエイトを利用しています。他人の収益化だけを責めるつもりはありません。
ただし、無料と書かれた入口の先に何があるのか、費用はいくらか、どのような契約条件かは利用者が判断できる形で示されるべきです。
過去に紹介された口座開設等の導線と、現在のサービス内容が同じとは限らないため、今回の記事では混同しません。
サービスの利用を検討するなら、料金、解約条件、投資助言の提供主体と登録情報、実績表示の注記を公式案内で確認した方がいいでしょう。
私がKouさんの評判より、教材の説明を重視する理由
「雑誌に出ています」「本を出しています」「フォロワーが何万人もいます」。
分かりました。では、質問。
その人数が、掲載された黒枠をスクイーズとして扱う根拠を示してくれるのでしょうか。
もちろん、いいえ。
有名人の言葉が正しいのではありません。正しい説明をしているかどうかを、一つずつ確かめるしかない。
それは、今回のKouさんに限った話ではありません。私のブログだって同じです。
だから画像を示し、出典を残し、解釈と事実を分けて書く。
読者に必要なのは、「私を信じてください」という決め台詞ではなく、自分の目で確かめられる材料です。
Kou@ベーシストFXについてよくある質問
Q. Kou・ベーシストFXの評判は良いですか?
FX専門誌への掲載や書籍・手法解説などの活動実績は確認できます。一方、本記事では公開PDFの「スクイーズの上下に線を引く」という説明と、実際に黒枠を置いたチャートの整合性を検討しています。評判と個々の解説の妥当性は分けて評価するべきです。
Q. ベーシストFXの手法では何を使いますか?
公開インタビューでは、ボリンジャーバンド、ダウ理論に基づく水平線、押し安値・戻り高値、ブレイクアウトを使うトレンドフォローを説明しています。
Q. ボリンジャーバンドのスクイーズとは何ですか?
上下バンドの幅が相対的に縮小し、ボラティリティが低下している状態です。ボックスを探す手掛かりにはなりますが、黒枠で囲んだすべての区間がスクイーズとは限りません。
Q. スクイーズ中に逆張りしてはいけませんか?
常に禁止というわけではありません。ただし、狭い値幅での取引はスプレッドなどのコストに左右されます。スクイーズだけで反転やブレイク方向を決め打ちしないことが重要です。
Q. Kouさんの利益実績は本当ですか?
本人・関連サービスの公開資料には利益実績が掲載されています。本記事ではその取引履歴を独立に検証できていないため、本人の公表値と検証済みの実績を区別しています。
Q. Edge Signal FXは無料ですか?
無料講座とは別の投資助言サービスとして案内されています。料金や条件は変更される可能性があるため、申込前に公式ページの最新内容を確認してください。
まとめ|スクイーズの意味を曖昧にしたまま、手法を信じてよいのか
Kou@ベーシストFX手法研究家。
ボリンジャーバンド。ダウ理論。水平線。ブレイクアウト。
どれも実際の相場分析で使われる、普通の道具です。
普通だからこそ、基本が大切。
今回の公開PDFは、スクイーズの上下に線を引いてボックスを見つける、という説明です。そこまでは理解できます。
しかし、実例の黒枠が本当にスクイーズを基準に置かれているのか。さらに、そのボックスが上位足でも意識されると判断する根拠は何か。そこには疑問が残りました。
画像を見れば、どの部分を疑問視しているかは分かると思います。
ただし、だからKouさんが全く取引できない、勝てない、という断定はしません。そんな結論を出せる資料ではないからです。
それより、もっと簡単で重要な話があります。
勝てると言う前に、何を根拠にそう判断したのか。その説明は正しいのか。
肩書きを信じるのも、フォロワー数を信じるのも自由です。
でも、せっかく目の前にチャートがある。
私は、そのチャートと説明が一致するかどうかを、まず自分で確認したいですね。
他のFX商材についても、名前や宣伝ではなく実際の仕組みを検証したい方は、FX情報商材の検証記事を参考にしてください。
オススメ・ジャンル別ランキング_2026年最新版の検証・評価レビュー(嘘のない本物).jpg)
.jpg)



