FXには、
「未来チャート」と呼ばれるツールがあります。
チャートの右側。
本来なら、
まだ何もない場所に、
これから先の値動きが表示される。
名前だけ聞くと、
かなり魅力的です。
未来が見えるなら、
FXはずいぶん簡単になります。
もちろん、
そんなに甘くはありません。
未来チャートは、
未来そのものを見ているわけではなく、
現在と似た値動きを過去から探し、
その後どう動いたのかをもとに、
未来の形を予測するツール
です。
そして、
未来チャートは現在も使われています。
JFX、外為どっとコム、ヒロセ通商、
ひまわり証券、セントラル短資FXなど、
複数のFX会社に未来予測系のチャートがあります。
スマホで使えるものもあります。
ちなみに私は、
2016年にも未来チャートを実際に使っていました。
fx-on(エフエックスオン。現在のGogoJungle)で販売されていた、
「未来予測チャート」です。
見るだけではなく、
実際にそのチャートを見ながらトレードもしました。
未来チャートは、
本当に使えるのか。
現在使える未来チャートの仕組みと、
実際に使った検証記録の両方から見ていきます。

FXの未来チャートとは?過去の似た値動きから未来を予測する
未来チャートの基本的な仕組みは、
かなりシンプルです。
現在のチャートを見る。
過去にも、
よく似た形がなかったか探す。
見つかったら、
その後、
相場がどう動いたのかを見る。
その値動きを参考に、
チャートの右側へ未来の予測を表示します。
例えば、
ドル円が今、
ある特徴的な形を作っている。
過去にも、
よく似た形があった。
その後、
上昇したのか。
下落したのか。
レンジになったのか。
それを可視化してくれるわけです。
水晶玉というより、
過去問に近いです。
「前に似た問題が出た時は、
こうなりました」
と教えてくれる。
ただし、
今回も同じ答えになるとは限りません。
ここは、
未来チャートを使ううえで重要です。
未来予測チャートのロジック|第1近似・第2近似・第3近似とは?
未来チャートの面白いところは、
単純に、
「上がりそう」
「下がりそう」
と表示するだけではないところです。
現在のチャートと似た形を、
過去の値動きから探します。
そして、
サービスによっては類似度の高いチャートを、
- 第1近似
- 第2近似
- 第3近似
として表示します。
現在のJFX「未来予測チャート」や、
ヒロセ通商「さきよみLIONチャート」でも、
この第1~第3近似を見ることができます。
つまり、
「過去で一番似ていた相場」だけを見ているわけではありません。
二番目。
三番目。
そこまで見て、
その後どんな値動きになったのかを確認します。
例えば、
3つとも上方向なら、
上昇シナリオを考えやすい。
逆に、
一つは上。
一つは下。
もう一つはレンジ。
なら、
未来についての答えは、
あまり揃っていないことになります。
未来チャートという名前ですが、
一つの未来を断定するより、
複数の過去からシナリオを考える。
実際には、
こちらに近いツールです。
形状予測チャートという考え方
こうした仕組みは、
形状予測チャートなどとも呼ばれます。
通常のチャートは、
過去から現在までしか表示されません。
右側は空白です。
当然です。
まだ起きていませんから。
未来チャートは、
その空白部分に、
「過去が似ていたなら、
この先はこうなるかもしれない」
という仮説を描きます。
先行きは視界不良。
過去は視界良好。
それなら、
過去の中から今と似ている場所を探してみる。
考え方としては、
かなり分かりやすいです。
形状予測チャートは以前から金融サービスで使われている
このタイプの形状予測技術は、
最近突然登場したものではありません。
2015年には、
Centillion Fintech(センティリオン・フィンテック)が開発した
株式向けの「ミラクルチャート」で、
過去の値動きから将来のチャート形状を予測する機能が提供されていました。
その頃からFXでも、
現在と似た過去チャートを探して、
その後の値動きを表示するツールが複数登場しています。
サービスによって表示方法や機能には違いがあります。
ただ、
現在と似た過去チャートを探し、
その後の形状から未来を予測する。
この考え方そのものは、
現在の未来チャートにも残っています。
未来チャートは今でも使える|現在提供されている代表的なツール
未来チャートは、
昔だけのサービスではありません。
現在も、
複数のFX会社が未来予測系のツールを提供しています。
JFX「未来予測チャート」
JFXでは、
そのままの名前で
「未来予測チャート」
が提供されています。
主な機能は、
- 売買シグナル
- 予測チャート
- 第1~第3近似
- テクニカルランキング
などです。
過去のチャートから、
現在のチャート形状と似たものを探し、
近似率の高いものを3つ表示。
その後の値動きから、
未来の動きを予測します。
iPhone・Android対応の
「未来予測チャート」アプリ
もあり、
シグナルのプッシュ通知にも対応しています。
外為どっとコム「ぴたんこテクニカル」
外為どっとコムには、
「ぴたんこテクニカル」
があります。
この中に、
「みらい予測チャート」があります。
現在のチャートと似た過去チャートを探して、
近似率と一緒に確認できます。
複数のテクニカルから売買傾向を見る
「お天気シグナル」も搭載されています。
こちらも、
iOS・Androidのスマホアプリに対応しています。
ヒロセ通商「さきよみLIONチャート」
ヒロセ通商では、
「さきよみLIONチャート」
が提供されています。
過去のチャートから、
現在と似た形を探し、
近似率の高いものを3つ表示。
第1近似。
第2近似。
第3近似。
その後の値動きから、
未来部分を予測します。
こちらにも、
iPhone・Android対応の専用アプリがあります。
ひまわり証券「さきどりテクニカル」
ひまわり証券には、
「さきどりテクニカル」
があります。
その中の「さきどりチャート」では、
現在のチャート形状と似た期間を
過去のチャートから自動で抽出します。
そして、
類似チャートのその後の動きを使って、
相場の先を予測します。
売買傾向を見る
「さきどりパネル」も用意されています。
セントラル短資FX「みらいチャート」
セントラル短資FXでも、
「みらいチャート」
が利用できます。
2025年には取引ツールにも
「みらいチャート」画面が追加されました。
過去のチャートを使いながら、
未来の値動きを予測する機能です。
未来予測チャートはスマホアプリでも使える
未来チャートは、
パソコン専用というわけでもありません。
例えば、
JFXの「未来予測チャート」は、
App Store・Google Playから専用アプリを入手できます。
ヒロセ通商の
「さきよみLIONチャート」にも、
iPhone・Android対応アプリがあります。
外為どっとコムの
「ぴたんこテクニカル」も、
スマホアプリに対応しています。
つまり、
未来チャートをスマホで確認し、
シグナルをプッシュ通知で受け取る。
そんな使い方もできます。
未来まで、
ポケットに入りました。
……
もちろん、
当たるかどうかは別の話です。
未来チャートは当たる?使えない?勝てない?
ここが、
一番気になるところだと思います。
未来チャートは当たるのか。
当たる時はあります。
普通に外れる時もあります。
それは、
仕組みを考えれば不思議ではありません。
過去に似た形があったとしても、
今の相場には今の事情があります。
金利。
経済指標。
要人発言。
ニュース。
市場参加者のポジション。
チャートの形が似ていても、
背景まで同じとは限りません。
なので、
一度外れたから、
「使えない」
と決めるのも早い。
一度当たったから、
「これは聖杯だ」
となるのも早い。
未来チャートは、
未来を当てる装置ではなく、
判断材料を一つ増やすツール。
私は、
そのくらいに考えています。
未来予測チャートはどう使う?方向感の確認に使う
未来チャートを見ると、
チャートの右側に方向が表示されます。
上。
下。
あるいはレンジ。
すると、
「上だから買う」
「下だから売る」
と使いたくなります。
私は、
そこまで単純には使いません。
例えば、
日足は上。
1時間足も上。
15分足の未来チャートも上。
こういう時なら、
「少なくとも、
大きな流れには逆らっていない」
と判断する材料になります。
逆に、
日足は上。
1時間足は下。
15分足の予測もバラバラ。
……
未来を見る前に、
今日はやめておきます。
これも、
未来チャートの使い方です。
エントリーする理由だけではなく、
見送る理由にも使う。
個人的には、
こちらの方が重要だと思っています。
複数の時間足で方向が揃っているかを見る
私が未来チャートを見るなら、
複数時間足の方向も確認します。
複数の時間足で同じ方向が出ていれば、
順張り方向を検討する。
逆に、
時間足ごとに方向がバラバラなら、
エントリーを見送る。
未来チャートが方向を示してくれても、
実際にどこから入るのかは、
自分で決める必要があります。
未来の方向と、
エントリーポイントは別です。
押し目買いなら、
実際にどこから入るのか。
こちらの記事では、
チャートを使って実際に考えられるようにしています。
これから、あなたが選ぶチャートを当てます。 使うのは、4枚のチャートです。 A。 B。 C。 D。 カードではありませんが、やることは似ています。 先に言っておきます。 私はもう、あなたが最後に選ぶ一文字を決めています。 …
どの未来チャートが一番いい?違いを見るポイント
JFX。
外為どっとコム。
ヒロセ通商。
ひまわり証券。
セントラル短資FX。
未来予測系のツールはいくつかあります。
では、
どれが一番いいのか。
「ここが一番当たる」
とまでは、
私は言えません。
未来の値動きなので、
その精度を単純に横並びで比較するのは難しいからです。
一方で、
サービスによって、
- 表示する類似チャートの数
- 売買シグナル
- 対応通貨ペア
- 時間足
- スマホ対応
- プッシュ通知
- テクニカルランキング
などには違いがあります。
なので、
未来予測の「当たり外れ」だけでなく、
自分のトレードで使いやすいか。
ここを見た方が現実的です。
すでに使っているFX会社に未来チャートがあるなら、
まず試してみる。
それでも十分だと思います。
未来チャートだけで、
トレードするわけではありませんから。
旧fx-on(現在のGogoJungle)にも「未来予測チャート」があった
ここからは、
私が実際に使った未来チャートの話です。
2016年、
fx-onで
「未来予測チャート」
という商品が販売されていました。
fx-onは、
現在のGogoJungleです。
この未来予測チャートは、
現在は販売されていません。
一般的な形状予測に加えて、
この商品で特徴的だったのが、
fx-on上で運用されているEAの情報も、
未来予測へ利用するという考え方
です。
EAといっても、
ロジックはさまざまです。
トレンドフォロー。
逆張り。
スキャルピング。
スイング。
ナンピン。
両建て。
それぞれのEAが、
同じ相場を見ながら、
異なる判断をしています。
そうしたEAの運用情報も利用して、
未来の方向を見ようとする。
EAたちの判断を集めて、
未来チャートへ反映させるような発想です。
単純なチャート形状の比較だけではない。
そこが、
この商品の面白いところでした。
旧fx-on「未来予測チャート」の機能
旧fx-on版は、
ブラウザ上で動作しました。
MT4などをインストールする必要はなく、
スマートフォンから見ることもできました。
利用できた通貨ペア
- AUD/JPY
- AUD/USD
- CAD/JPY
- CHF/JPY
- EUR/USD
- EUR/JPY
- GBP/JPY
- NZD/JPY
- USD/JPY
時間足
- 5分足
- 15分足
- 30分足
- 1時間足
- 4時間足
- 日足
テクニカル指標
未来チャートだけではなく、
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- RSI
- MACD
なども併用できました。
つまり、
未来チャートだけを信じるのではなく、
通常のテクニカル分析と合わせて使う。
そういう使い方ができます。
予測ライン
過去に表示された未来予測チャートの終値をつないだ
「予測ライン」もありました。
その時点で、
どんな未来が表示されていたのか。
後から確認できます。
これは、
予測ツールを検証するうえで結構重要です。
未来予測というのは、
後から見ると、
「あの時から分かっていた」
となりがちです。
未来は、
過ぎ去ると急に簡単になります。
2016年、未来予測チャートを実際に使ってトレードした
ここからは、
実際の検証です。
2016年8月18日。
旧fx-onの未来予測チャートを見ながら、
AUD/JPYをトレードしました。
後からチャートを見て、
「ここで売れば勝てました」
と線を引いたものではありません。
その時点で表示されていた未来チャートを見て、
その場で方向を判断しています。
2016年8月18日 22:00|未来チャートを確認
右側を見ると、
途中からローソク足の色が変わっています。
ここが、
未来予測部分です。
水色とオレンジのローソク足が、
その時点ではまだ存在していない、
未来側のチャートです。
もちろん、
実際の未来ではありません。
過去データなどから作られた予測です。
この時は、
2016年8月18日(木)22時頃。
日足と60分足は、
下降傾向でした。
15分足では、
一度上昇したあと、
再び下降する未来が表示されています。
日足。
60分足。
15分足。
方向を見ると、
狙うなら上ではない。
入るならショート。
そう判断しました。
2016年8月18日 23:08|AUD/JPYをショート
実際に、
AUD/JPYをショートしました。
この時の感想は、
「未来チャート、なかなか使えるな」
でした。
ただし、
この一回だけで、
未来チャートの精度を証明できるわけではありません。
一回当たった占い師を、
いきなり専属顧問にはしない。
それと同じです。
2016年8月20日|表示されていた未来と実際の値動きを比較
こちらは、
その後に振り返った画像です。
縦線付近が、
2016年8月18日23時頃。
その時点で表示されていた未来と、
実際の値動きを見比べています。
未来チャートには、
こういう使い方もあります。
当たった。
外れた。
だけではなく、
その瞬間、
自分がどんなシナリオを考えていたのか。
後から確認する。
未来を見るために使ったチャートが、
後になると、
自分のトレードを振り返る材料になります。
未来チャートだけでFXに勝てる?私は単独では使わない
未来チャートが上。
買う。
未来チャートが下。
売る。
それだけなら、
ものすごく簡単です。
残念ながら、
FXはそこまで親切ではありません。
未来チャートも、
移動平均線も、
RSIも、
インジケーターも、
判断を補助する道具です。
どこで入るのか。
どこで損切りするのか。
何ロットにするのか。
今はトレンドなのか。
レンジなのか。
その判断は別に必要です。
未来が表示されていても、
未来まで責任を取ってくれるわけではありません。
未来チャートが外れたら「使えない」のか
外れた。
「使えない」
当たった。
「すごい」
この二択にすると、
未来チャートはかなり使いにくくなります。
見るなら、
どんな相場で機能したのか。
どんな相場で崩れたのか。
複数時間足の方向は揃っていたのか。
エントリーを見送る材料になったのか。
そこまで見たい。
未来チャートは、
当てものとして使うほど、
たぶん苦しくなります。
「こうなるかもしれない」
という仮説として見る。
その方が、
私は使いやすいです。
旧GogoJungle版は販売終了。でも未来チャートは今も使える
私が2016年に検証した、
旧fx-on(現在のGogoJungle)の
「未来予測チャート」は、
現在販売されていません。
一方で、
未来チャートそのものが消えたわけではありません。
JFX。
外為どっとコム。
ヒロセ通商。
ひまわり証券。
セントラル短資FX。
現在も、
過去の似たチャートから未来を予測するツールがあります。
つまり、
「似た過去から未来を考える」
という発想は、
今も普通に使われています。
また、
未来チャートとは仕組みが違いますが、
相場判断を補助するものとして、
インジケーターやサインツールという選択肢もあります。
こうしたツールを選ぶ時に見るポイントについては、
GogoJungleのFXインジケーター・サインツールの記事
でまとめています。
未来チャートは「未来を見る道具」ではなく「未来を考える道具」
過去のチャートから、
今と似た値動きを探す。
その後、
どう動いたのかを見る。
そこから、
一つの未来を考える。
今の相場と比べる。
違うと思えば、
見送る。
合っていそうなら、
さらに自分で判断する。
未来チャートは、
そのための道具です。
未来を見る。
というより、
未来を考える。
そのくらいが、
ちょうどいいと思います。
本当に未来が見えるなら、
たぶんこんな記事を読む必要もありません。









